【種類別】梅干しの賞味期限は?賞味期限切れでも大丈夫?保存方法も解説

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スーパーや食料品店の漬物売り場には、さまざまな種類の梅干しが売られています。

梅干しの種類には、減塩タイプやはちみつ漬け、鰹節入りなどがあり、それぞれに異なる賞味期限が設けられています。

一般的に、梅干しは保存期間が長く、長持ちする食品だと思われることが多いです。

しかし、種類によっては賞味期限が比較的短いものや中には5年以上持つものも存在します。

今回の記事では、梅干しの種類ごとの賞味期限について解説します。適切な保存方法についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

梅流し

梅干しの賞味期限はないって本当?

結論からいうと、梅干しに賞味期限はあります。

市販の梅干しであれば賞味期限が6カ月から1年程度と他の食品に比べて比較的長いのが特徴です。

自家製の梅干しには明確な賞味期限が設定されていないので、冷蔵保存し、できるだけ早めに食べ切ることが推奨されています。

干さない5年・10年ものの梅干しも食べられる?

市販の梅干しには、5年物や10年物、さらには100年物といった長期間熟成されたものも存在します。

これらの梅干しは梅と塩だけで作られており、高い塩分濃度と梅自体が持つクエン酸による抗菌効果により、長期間経過したものでも安全に食べることが可能です。

長期熟成された梅干しの価格は高めであり、梅干し本来の栄養素がより高まっていると一部で評価されているのです。

梅干しの賞味期限は種類によって違う

スーパーマーケットなどで購入できる梅干しにはさまざまな種類が存在しますが、種類ごとに賞味期限が異なります。

梅干しは本来、保存食として誕生したもので、昔ながらの製法では高い塩分濃度を持つことから賞味期限が設定されていないものもあります。

しかし、現代の梅干しは健康に配慮して塩分を低めに抑えた商品が主流であり、その分賞味期限が設けられているのです。

特に減塩タイプの梅干しや、はちみつで漬けたものなどは、塩分濃度が低いため、賞味期限はさらに短い傾向にあります。

以下で、梅干のそれぞれの種類における賞味期限の違いを詳しく解説していきます。

塩分濃度18%以上:賞味期限1年以上

塩分濃度が18%以上の梅干しは、単に梅と塩だけで作られているため、賞味期限が非常に長く、1年以上は新鮮なままで楽しめます。

塩分が高いため、保存の過程で塩の結晶が形成されることもありますが、食べても害はありません。

特に、濃い塩分と酸味のある伝統的な梅干しは、賞味期限が長いと覚えておくと良いです。

減塩の調味梅干し:賞味期限6か月程度

減塩の調味梅干しの低塩タイプの梅干しは、適度な塩気と酸味が特徴で、食べやすいと評価されています。

しかし、塩分濃度が低いことから、賞味期限が通常より短く、約6ヶ月程度に設定されています。

健康志向のために塩分を抑えている場合、その美味しさを保つ期間は短くなることを覚えておいてください。

市販の梅干しを選ぶ際には、塩分濃度を確認して購入することがおすすめです。

はちみつ入りなどの調味梅干し:賞味期限はメーカーによって異なる

はちみつ入りの梅干しの賞味期限は、製造メーカーによって大きく異なることがあります。

これは、はちみつや他の調味液に漬ける前に、梅干しの塩分をある程度抜いてから再漬けする工程が含まれているため、賞味期限が比較的短く設定されているのです。

はちみつ入りの梅干しを購入する際には、各商品の賞味期限を確認し、その上で選択することをおすすめします。

手作り梅干し:塩分濃度が低い場合は早めに食べきる

手作りで梅干しを作る場合、作る梅干しの塩分濃度によって食べきるべきタイミングが変わります。

塩分濃度を低く設定した場合、梅干しが傷む可能性が高くなるため、なるべく早めに食べるのがおすすめです。

反対に塩分濃度を高くした場合は、6カ月〜1年程度は持つため、比較的長めに楽しめます。

自家製梅干しを作る際は、塩分濃度をあらかじめ計算しておくことで保存期間を把握しておくと良いです。

開封後の梅干し:賞味期限よりも早めに食べきる

市販で梅干しを購入した場合、開封後は賞味期限に関わらず、早めに食べきることがおすすめです。

特に塩分濃度が低い商品は、開封後の保管期間が賞味期限に達する前に劣化する可能性があります。

梅干しを最良の状態で食べ続けるためには、衛生環境に注意が必要です。

具体的には、他の食材に触れた箸を使わずに、きちんと洗われた清潔な箸で梅干しを取り出す等の工夫が求められます。

毎日のちょっとした注意が、梅干しの品質維持につながります。

梅干しは開封したら、賞味期限にかかわらず、早めに食べきるのがおすすめです。

賞味期限切れの梅干しを食べても良い?

賞味期限切れの梅干しは食べない方が良いです。

未開封であっても、梅干しは賞味期限が過ぎるとカビたり、腐ったりする可能性があり、見た目も変わります。

いかに保存期間が長い梅干しでも、賞味期限が切れた梅干しを食べることで腹痛や食中毒の原因となるため、注意が必要です。

また、たとえ塩分濃度が高い梅干しでも賞味期限を過ぎた商品の摂取は推奨できません。

特に購入時と見た目が異なるものは、食べることなく処分してください。

賞味期限が切れているかも?食べられない梅干しの見分け方

梅干しが腐ったりカビたりした場合、見た目による判断が可能です。

賞味期限が切れ、食べられなくなった梅干しは以下のような状態になります。

  • 汁が白濁色でぬるぬるしている
  • 容器が膨張している
  • 変色している

以下で詳しく解説していきます。

汁が白濁色でぬるぬるしている

梅干しの漬け汁が白く濁り、ぬるつきを感じる場合はカビが生える兆候と言えます。

カビが生える原因は、梅を洗った際の水切りが足りていなかったり、塩分が足りていなかったりすることにあります。

梅干しの見た目に異常を感じた場合、「梅干しは長期保存がきく食べ物だから」と安心することなく、処分するようにしてください。

容器が膨張している

もし未開封の梅干しの容器が膨張している場合、中にある梅干しは腐っている可能性が高いです。

容器が膨張しているのは、長期間の放置が原因で梅干しが腐り、炭酸ガスを発することで起こります。

梅干しそのものに明らかな問題が見られなくても、容器の膨張は腐敗の可能性を示しているため、できるだけ食べるのを避け、処分することを推奨します。

変色している

購入時と比べて梅干しの色が茶色や黒に変化している場合、梅干しが腐敗している可能性が高いです。

食品が腐るとアミノカルボニル反応という化学反応が起こり、その結果として食品の色が茶褐色に変わります。

梅干しの色は食べる前に確認できるため、本来の色と異なる場合は、食べるのを控えて処分するのがおすすめです。

参考:生活衛「食品の劣化原因とその防止法」

苦味がある

たとえ見た目に変化がなくても、食べた際に苦味がある梅干しは腐っている可能性があるため、注意が必要です。

このような梅干しには特有の酸味が感じられず、独特な苦味があります。

仮にこのタイミングで腐っていなかったとしても、腐敗の兆候があるといえるため、食べない方が良いです。

見た目がそのままでも、食べた際に違和感がある場合は、梅干しが腐っている可能性が高いため処分するようにしてください。

賞味期限切れの腐った梅干しを食べてしまったらどうする?

賞味期限切れの腐った梅干しを食べてしまった場合、食中毒になる可能性があります。

一般的に腐敗した食品を摂取してしまうと、胃の不快感や嘔吐、体のしびれなどが起こりますが、梅干しでも同様の症状が現れます。

万一、賞味期限が過ぎた梅干しを食べた後に体調不良を感じたら、直ちに医療機関へ相談してください。

梅干しの正しい保存方法は?

梅干しには適した保存方法があります。

一昔前では、塩分濃度を高く設定した手作りの梅干しを冷暗所で保存することが一般的でした。

これは、甕や壺といった容器に収納して保存する方法です。

しかし、現在では低塩タイプの梅干しが主流となり、それに伴い保存方法も変化しました。

基本的には冷蔵保存をするのがおすすめですが、下記のようなことに注意して保存するようにしてください。

  • 密閉された容器に入れて冷蔵庫で保存
  •  耐久性のある容器に入れる
  • 冷凍庫で保存も可能

それでは詳しく解説していきます。

密閉された容器に入れて冷蔵庫で保存

スーパーなどで梅干しを購入した場合、元々の容器のまま保存するのではなく、清潔な密封可能な容器に移して保存することをおすすめします。

なぜなら冷蔵庫内は乾燥状態にあるため、容器で密閉していなければ梅干しの水分が失われ、乾燥してしまうからです。

できるだけ密封性の高いタッパータイプの容器に移し、そこで保存するのがおすすめです。

この際、使用する容器はきちんと洗浄してから使用するよう注意してください。

耐久性のある容器に入れる

梅干しはその強い塩分とクエン酸のため、これに耐えうる耐久性のある容器に保存することが重要です。

以前は、梅干しを陶器製の甕や壺に保存することが一般的でした。

この伝統的な保存方法は風情があるため、自宅で梅干しを保存する際にも同じようにしたいと考える人もいるかもしれません。

しかし、甕や壺は密閉性に欠けるため、冷蔵庫内で甕や壺を保管すると梅干しが乾燥してしまう可能性が高いです。

そのため、甕や壺を使いたい場合は、普段は密閉性のある容器で保存しつつ、食事時にだけ小さな甕や壺に移して提供するなど工夫するのがおすすめです。

また、金属製の容器、特に鉄製のものは梅干しの強い酸性によって錆びたり、穴が開いたりする可能性があります。

保存容器を選ぶ際は、その材質にも注意を払うことが重要です。

冷凍庫で保存も可能

普段から梅干しを食べない方にとっては、冷凍庫での保存も一つの選択肢となります。

冷凍庫で梅干しを保存する場合、単純に長期間の保存が可能というだけでなく、その触感も大きく変わるのが特徴です。

具体的には、梅干しが半解凍したシャーベット状態になるため、冷蔵保存の梅干しとは別の触感を楽しめます。

ただし、解凍した梅干しは日持ちしないので注意が必要です。

一度解凍した梅干しはその日のうちに食べきるようにしてください。

プラムレディの梅干しは賞味期限がさまざま

プラムレディの梅干しには、さまざまな種類があり、種類ごとに賞味期限も異なります。

例えば、「紀州みなべのおばあちゃんちの梅」という商品は塩分が最も高く、賞味期限が設定されていません。

一方、「あまちゃづる入みなべの梅」は微妙な甘さと酸味、塩分のバランスが特徴で、その賞味期限は180日です。

さらに、「紀州の梅うす塩味」は塩分が7%と最も低く、醸造酢を調味液に加えることで、低塩タイプながらも賞味期限が180日となっています。

最短の賞味期限は「紀州梅干しかつお」で、これでも90日となっています。

各自の好みの味わいと賞味期限の長さを考慮して、毎日の健康維持に役立つ梅干しを選んでみてください。