梅干しが食中毒予防に効く!?商品の選び方や食べる際のポイントも紹介

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梅干しが食中毒予防に効く!?商品の選び方や食べる際のポイントも紹介

梅干しが食中毒予防に効果的という話を聞いたことがある方は多いと思います。

「梅干しは食あたりに効く」という昔からの言い伝えもありますし、食中毒予防として新聞やネットニュースなどでも紹介されることがあります。

実際のところ、梅干しが食中毒予防に効果的というのは本当なのでしょうか。

結論から言うと、梅干しは食中毒予防に効果が期待できる食品です。

食中毒以外にも、胃腸の不調にも効果が期待できるのです。

しかし、梅干しの効果を発揮するには、選び方や食べ方にいくつかポイントがあります。

本記事では、梅干しが食中毒予防に効果的な理由や商品の選び方、食べる際のポイントをご紹介します。

気温が高くなる季節に、梅干しを食中毒予防に活用したい方必見です。

梅流し

食中毒予防には梅干しがおすすめ

食中毒は、食事から1〜6時間後くらいで発症し(原因菌にもよる)、下痢や腹痛、発熱などの症状がみられる中毒症です。

梅干しが食中毒予防に効果的な理由は、梅干しに含まれる成分にあります。

梅干しに含まれるクエン酸には、強い殺菌力があり、微生物の繁殖を抑える効果があるのです。

代表的な食中毒菌として、黄色ブドウ球菌や病原性大腸菌(O-157)が挙げられます。

梅干しのクエン酸には、これら食中毒菌の増殖を抑制し、食中毒を予防する効果があるのです。

黄色ブドウ球菌は人の皮膚や髪の毛、鼻や口の中に棲んでいるため、調理時に手で触れる食品が主な原因とされています。

例えば、おにぎりや巻き寿司、サンドイッチなどです。

また、病原性大腸菌に関しては家畜などに存在するといわれますが、手指からも感染することがあります。

「食中毒予防に」と、おにぎりやお弁当に梅干しを入れる習慣があるのはこのためです。

出典:和歌山県産食品機能性ガイド(第三版)

出典:豊川市介護高齢課「元気応援隊」

その他、胃腸の不調にも効果が期待できる

梅干しは食中毒予防以外にも、胃腸の不調を防止する効果も期待できます。

胃腸の不調が著しくなる病気に、胃潰瘍や十二指腸潰瘍が挙げられます。

胃潰瘍と十二指腸潰瘍は、どちらもヘリコバクター・ピロリ菌を原因菌とし、みぞおちの痛みや不快感、胃もたれ、吐き気などの症状を伴うものです。

梅干しのクエン酸の殺菌力はヘリコバクター・ピロリ菌にも効果を示すため、胃潰瘍や十二指腸潰瘍を防止するのにも役立ちます。

胃潰瘍は満腹時に症状が出やすいですが、十二指腸潰瘍は空腹時に症状が出やすい、もしくは無症状のケースも多いといわれています。

悪化すると炎症が広がる恐れもあるため、起こる前に防ぐのが最善です。

また、梅干しの効果についてより詳細に知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

参考:梅干しの効果・作り方は?保存方法やおすすめのアレンジレシピもご紹介

参考:梅干しの健康効果13選|一緒に食べたいおすすめ食材も紹介

出典:和歌山県産食品機能性ガイド(第三版)

食中毒予防のために食べる梅干しの選び方

食中毒予防のために梅干しを食べる場合、昔ながらの塩気の濃い梅干しを選ぶのがおすすめです。

減塩タイプの梅干しは、漬ける際に塩抜きされており、クエン酸などの有機酸も少なくなるためです。

梅干しの殺菌力はほとんどがクエン酸由来ですから、クエン酸が少ない梅干しは食中毒予防には適していません。

梅干しに限らず、塩で漬けた食品は細菌が増えにくく、長期保存できることが知られています。

塩分濃度が高いほどクエン酸などの有機酸も多く含まれることが研究などから分かっています。

食中毒予防のために食べる梅干しの選び方は、塩分濃度20%で作られたものを選ぶのがベターです。

塩分濃度とは、梅干しを作る時、梅の実に対してどれくらいの塩を用いるかの割合を示すものです。

梅干しを食べる際の2つのポイント

梅干しは食中毒予防に効果的なため、手作りのおにぎりやお弁当に入れるのがおすすめです。

しかし、間違った食べ方をすると、逆効果になってしまうことがあります。

梅干しを健康維持のために食べる際は、次の2つのポイントを押さえてください。

1日2~3個までにする

梅干しには塩分が含まれているため、「1日10個」のような食べ方をすると、塩分過多になる恐れがあります。

梅干し100gあたりに含まれる食塩相当量は、18.2gです。

健康な成人の推奨塩分摂取量は、男性が7.5g未満、女性が6.5g未満とされているため、1日2〜3個がおすすめです。

梅干しの塩分量や1日に何個食べられるかについては、別の記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

参考:梅干しの食べ過ぎは大丈夫?塩分が多い?1日何個まで食べられるのかや健康のリスクを梅干し農家が徹底解説

出典:食品成分データベース「果実類/うめ/梅干し/塩漬 – 01.一般成分表-無機質-ビタミン類」

胃が弱っているときは控える

梅干しは食中毒や胃の不調を予防するのに効果的な食品ですが、胃が弱っているときは控えた方が良いです。

例えば、暴飲暴食やアルコール、カフェインを含む飲料の飲み過ぎなどは胃が荒れる原因になります。

胃が荒れているというのは、胃の粘膜が露出し、炎症を起こしている状態です。

通常、梅干しのクエン酸は胃酸の分泌を促進し、食欲を増進させてくれます。

しかし、胃が極端に弱っているときには、梅干しの塩分や酸が胃に負担をかける恐れがあるのです。

胃が弱っているときは、梅干しのほかにも、脂っこい食べ物や塩辛いもの、甘いものなどは避けてください。

また、胃酸が原因で食道の粘膜が炎症を起こす「逆流性食道炎」にかかっている人も、梅干しを食べない方がよいです。

梅干しの酸味が胃に負担をかけて逆流を起こしやすくなるため、注意が必要です。

食中毒予防には梅加工品もおすすめ

梅干しを食中毒予防に活用するのであれば、以下のような梅加工品もおすすめです。

  • 梅肉エキス
  • 梅酢

それぞれの特徴や効果を詳しく解説します。

梅肉エキス

梅肉エキスとは、熟す前の青梅の果肉をすりつぶし、抽出液を煮詰めたものです。

1㎏の青梅からたったの20gしか採取できない貴重なエキスですが、その分さまざまな効果が期待できます。

食中毒予防にも効果的ですが、すでに食中毒になってしまった人の症状を和らげることも可能です。

実際に、食中毒になってしまった人が梅肉エキスを6g程度飲んだら、2時間ほどで症状が改善したという例もあります。

食中毒にかかる前に防ぐためにも、梅肉エキスを飲む習慣をつけるのがおすすめです。

梅肉エキスは、食中毒予防だけでなく、血液サラサラ効果や免疫力アップ、疲労回復、抗アレルギー作用などが期待できます。

梅肉エキスは、そのまま飲むこともできますが、ドリンクや料理に使用することもできて便利です。

出典:日本食糧新聞電子版「食中毒の予防・回復に梅干しを 梅研究会理事長・松本紘斉氏」

梅酢

梅酢とは、梅干しを漬けこむときに抽出される液体のことです。

梅に含まれる成分が凝縮されており栄養満点です。

梅の熟度とクエン酸の量は比例するため、梅酢にはクエン酸が豊富に含まれています。

梅酢は、梅干し以上に食中毒予防に効果が期待できます。

日の丸弁当の場合、梅干しに触れていない部分の殺菌効果が薄れるのが弱点です。

梅酢を少量加えて炊飯器でご飯を炊けば、その弱点をクリアすることができます。

梅に含まれるクエン酸や塩分の抗菌作用でご飯が腐りにくくなるため、食中毒予防におすすめです。

出典:熊野新聞オンライン「2023年06月17日付紙面より」

プラムレディの梅干しで美味しく食中毒予防しよう

この記事では、梅干しの食中毒予防への効果や選び方、食べる際のポイントを解説しました。

家庭で起こる一般的な食中毒は、黄色ブドウ球菌などの食中毒菌が原因です。

梅干しに含まれるクエン酸の抗菌作用は食中毒の原因菌に効果的ですから、おにぎりやお弁当を作る際に、ぜひ梅干しを取り入れてください。

プラムレディでは、昔ながらの塩気の濃い梅干しも取り扱っています。

また、梅肉エキスや梅酢は下痢などの症状が特徴的な胃腸炎にも効果的です。

プラムレディで梅干しをお買い求めの際は、梅肉エキスや梅酢も併せてご利用ください。